サワディーカップ。
「5万円あればタイで1ヶ月暮らせる」
そんなのを聞いたことある人も、多いのではないでしょうか。
でも、タイの物価は年々上がり続けています。
タイ移住を検討しているけど、どれぐらい生活費がかかるのか分からない…
タイ移住した後、満足な暮らしができるか不安…
タイ移住するために、どれぐらいの貯金があれば良いの?
タイを楽しむためには、いくらくらい必要なの?
タイの生活で必要な最低限の費用は?
タイ移住して生活費を抑える方法は?
他の国と比較しても、タイは物価が安いの?
自分はタイでどれくらいの水準の生活ができるの?
趣味や遊びを楽しむお金の余裕はあるの?
このような、生活費に関する悩みや疑問を多く耳にします。
でも、
企業のサイトや個人ブログを見ていても、
「発信者によって水準が違うので何を参考にしていいかわからない….」
そんな声も聞きます。
そこで、
今回はタイ移住した後の生活費について、リアルな数字を解説していきます。
タイに住んで5年目の僕の相場感をもとに解説していますので、実際に参考にできる内容となっているのではと思います。
※2022年1月時点のレートとして、1バーツ=3.4円換算で説明させていただきます
タイ移住後の生活費は求めるレベルによって全然違う
タイ移住後の生活費について解説する前に、先に前提論についてお伝えさせてください。
日本も同様ですが、生活費はどのレベルを求めるかで全然違います。
タイは格差がある国ですので、日本より更に大きな違いがあります。
タイ移住して月5万円の生活は本当にできるか
未だ「月5万円で生活ができる」と言っている情報発信者の方もいらっしゃいますが、確かにこれは嘘ではないです。
ただ、タイで5年生活してきた僕からすると、月5万円で満足した生活を送ることができる日本人は結構少ないのではないかと感じます。
昔、芸人さんが月1万円生活みたいな番組をやってましたが、あれと同じように、「できる」「できない」で言ったらできますが、「やりたくない」と感じる方が多いのではと思います。
タイ人の初任給は上がり続け、最近ではバスの運転手の給料が34,000バーツ(日本円で115,600円)になったというニュースもあります。
引用元
タイ自由ランド
バス運転手の給料3万4千へ
月5万円での生活は、タイローカルと同等、もしくはそれより低い水準での生活となる可能性は高くなるため、タイの勝手を知らない日本人が満足する可能性は低いと思います。
仕事、趣味、住む地域などによってもタイ移住後の生活費は変わる
生活費にどれだけ費やすかは、仕事、趣味、住む地域などによっても異なります。
「現地採用」か「駐在員」なのか、
「単身」か「家族連れ」なのかによっても違います。
僕みたいにノマドをしてる人の生活もちょっと変わってきますね。
加えて、どこに住むのかも生活費に大きく影響します。
「バンコクに住む」か「地方都市に住む」のかで、家賃も、周囲の物価も変わってきます。
あとは生活に何を重視するかです。
特に食事、エンタメ、コスメなどに関しては、個人によって大きく価値観が変わるので、一番ここが生活費に大きな差を生みます。
例えば、
僕はサウナが好きなので週に1、2回スーパー銭湯に行っていますが、
そこは1回550バーツ(日本円で1,870円)なので、日本と比較してもちょっと高めになると思います。
また、マッサージは大体1時間平均200〜300バーツです(日本円で680円〜1,020円)。
僕はマッサージも定期的に受けていますが、これももしかしたら負担と思う人はいるかも知れません。
また、食費にも大きな差が出ます。
「自炊をする」か「外食をする」のか、
「タイ料理を主体とする」か「日本食を主体とする」のか、
「お酒を飲む」か「お酒を飲まない」のか、
これらでも全然違います。
正直、お金をかけようと思ったら際限なく生活費は上がります。
なので、自分が何を重視するかという軸を持っておくことが大切です。
タイ移住後の生活費のリアルな内訳
それでは、タイ移住後の生活費について解説していきます。
住居費(家賃)
住居費に関しては、
日本人の多数派の人が住めそうな物件(清潔面、立地面、設備面の観点から)、かつ、バンコクにある物件でざっくり下記の金額が目安です。
- スタジオタイプ(1ルーム):8,000〜12,000バーツくらい (27,200円〜40,800円)
- 1bedタイプ (1LDK) :12,000〜16,000バーツくらい(40,800円〜54,400円)
チェンマイやパタヤなどの場合は、バンコクの70%〜80%くらいまで下がります。
他にも2bed(2LDK)、3bed(3LDK)の物件もありますが、単身向け物件に比べると少し物件数は減るかも知れません。
一応、プール、ジム付き、ある程度綺麗な物件でこのくらいの価格です。
ちなみに、上記の金額は、自分でタイ企業のエージェントと交渉した場合の金額です。
タイでは日系の不動産業者がいくつかありますが、正直、日系の不動産業者を通すと費用が一気に高くなります。
ただ、日系の不動産業者の場合、日本人が対応してくれる安心感だったり、日本人好みの物件を抱えていたりするというメリットもあるので、「最初は不安」という方は一度相談してみるのが良いと思います。
価格を抑えるのであれば、下記のようなサイトから物件を探してみて連絡をするのが良いと思います。
「thai rent condo」などで検索すると、複数のサイトが出てきます。
サイトは英語表記ですし、大体のエージェントがLINEでも対応してくれたので、語学力が低い僕でも翻訳機能を使いながら対応できました。
タイの不動産の慣習としては、
基本的に入居時は初月分の1ヵ月分+デポジット2か月分の計3ヶ月分を支払うことになります。
デポジット分については、退去時に特に問題がなければ戻ってきます。
僕の過去の経験上では、90%位の金額が戻ってきました。
礼金や仲介手数料は個人的に払った経験はないので、タイ企業を活用する場合は、基本的に発生しないのだと思います。
(日系の不動産業者を利用する場合は、もしかしたら発生するかもしれませんので事前に確認をしてみてください)
家賃は地域や設備によっても変わります。
住居に関しても、何を重視するかの軸を決めておいた方が良いでしょう。
住居選びに関しては、こちらの記事をご参考ください。
【2022年版】タイの家探しに役立つサイト3選。格安賃貸物件もこれで見つかる。
水道光熱費
水道光熱費についてはタイでは基本的にガスを使う慣習があまりないため、水道代と電気代の支払いになります。
水道費は、月に200〜300バーツ(日本円で680円〜1,020円)程度です。
以前は大体200バーツ(680円)くらいでしたが、最近は湯船に毎日入っているので300バーツ(1,020円)くらいに上がりました。
電気代は月に800バーツ〜1000バーツ(2,720円〜3,400円)程度です。
電気代は部屋にどれぐらい居るのか、エアコンをどれぐらい使うか、 エアコンをつける部屋の数によって変わってきます。
電気代が高い人だと、単身でも2000バーツ(6,800円)以上になる人もいます。
食費
食費は僕の場合は、10,000バーツ(34,000円)前後です。
食費は何を食べるか、どこで食べるかによってガラッと変わります。
例えば、
タイ料理を、フードコートや屋台で食べることを中心にしていれば、1食40バーツ〜60バーツ(136円〜204円)程度なので、3食で計算しても月に3600〜5400バーツ(12,240円〜18,360円)程度です。
ただ、僕の主観からすると、日本人がタイ料理だけを食べると言うのは結構ハードルが高いと思います。
タイ料理は美味しいですが、味が濃いし、調味料が多く含まれています。
健康の観点でも食べ過ぎは良くないかなと思います。
そのため、僕は自炊での日本食+外食多め(日本食や洋食多め)の食生活をしています。
タイ料理は週1回程度で、 基本は自宅で日本食を自炊して、その他は日系の飲食店に食べに行くという感じです。
タイにも日系のスーパーがあるので、割と日本食は何でも作ることができます。
自炊すると、大体一食100バーツ(340円)程度、日系の飲食店に行った際は、場所によりますが大体150バーツ(510円)から300バーツ(1,020円)程度です。
お酒を飲むのであれば、 日系のお店で1000バーツ〜2000バーツ(3,400円〜6,800円)程度。
タイローカルのお店で400バーツ〜1000バーツ(1,360円〜3,400円)程度です。
僕の場合は、健康のため1日2食にしていると言うこともあって、大体週に1、2回飲みに行き、たまにちょっと贅沢なランチをして月の食費が10,000バーツ(34,000円)くらいという感じです。
お酒を飲まない人であれば月6000バーツ〜7000バーツ(20,400円〜23,800円)くらいで、そこそこ満足な食生活ができると思います。
食事の値段についての更に詳しい話は、下記の記事で解説していますのでご参考ください。
【2022年版】タイ移住後の食事の値段を徹底解説。これで相場が分かります。
携帯料金
僕の場合、携帯料金は月300バーツ(1,020円)程度です。
ネットは使い放題で一定量に達すると低速には落ちますが、動画を見たり日常生活で使う分には特段苦労しないレベルです。
通話は大体、月に30分くらいしか使っていないと思います。
基本的にはLINEを使って通話をしているため、お店やサービス業者に連絡をする時だけ電話をする感じです。(ちなみにタイはLINEがすごい普及しているので、結構、LINE連絡でも対応してくれます)
電話口でタイ語を話すのは結構難易度が高いので、僕の場合、LINEやチャットといった他の手段で連絡することの方が多いです。
携帯市場に関しては、基本的に以下の3社がシェアを占めています。
- AIS
- TRUE
- DTAC
僕はTRUEを使ってます。
ざっくり僕の所感ですが、
日本に当てはめるとAISがドコモ、TRUEがソフトバンクと言う感じです。
AISが一番電波が良いと言われていますが正直、バンコク内であればどのキャリアを使っても大差は無いと思います。
TRUEの場合は日本語対応の窓口があるというのがメリットの一つです。
最近では、タイでも5Gが普及し始めているので、5Gを使いたい場合は対応しているキャリアを選んだ方が良いでしょう。
ちなみに、
ベリーモバイルと言う日系のサービスもあります。
サイトも日本語表記なので分かりやすいですね。
もし、安心のため、日本人対応を希望する場合はベリーモバイルも参考にしてみて良いと思います。
berrymobile公式サイト
自宅のネット代
自宅のネット代は500バーツ(1,700円)です。
僕の場合は、下りも上りも100 Mbpsで、仕事で使っていて特段苦労はありません。
携帯キャリアのAISやTRUEでは、電話と自宅のネット料金がセットになったプランもあり、頻繁にプロモーションをしており、安く加入できたりします。
補足
タイでのネット環境自体は悪く無いですが、タイではちょこちょこ停電が発生します。
特に、豪雨が続く雨季は漏電の影響もあり、結構停電した経験があります…
なので仕事の際は、マメにデータ保存する癖がつきました。
移動費
移動費は全般的に安いです。
日常生活で使う電車、タクシー、バスなどは日本と比較しても安価で乗れます。
タイ国内であれば、飛行機での移動も結構安いです。
タクシーは初乗りの1kmが35バーツ(約120円)です。
1km以後は、360メートル毎に2バーツ(約7円)が加算されるシステムになっています。
空港からバンコク市内へタクシーで向かう際も、300〜400バーツ(1,020円〜1,360円)程度で利用できます。
電車やバスも、バンコク市内であれば大体100バーツ(340円)以内で乗れます。
バンコクからパタヤなどの長距離バスも130バーツ(442円)程度で乗れるので、長距離をバスで移動する人も多いです。
また、タイではGrabという配車サービスが普及しており、通常のタクシーより更に安く乗れることが多いです。
タクシー以外にも、バイクタクシー(通称:バイタク)もあります。
バイクタクシーは、渋滞にも巻き込まれずらいので、早く到着できるメリットがありますが、日本人の乗車事故も報告されていますので、初心者の方は気をつけたほうが良いです。
健康保険
タイで健康保険に入ることもできます。
もちろん、日本で入っておいても大丈夫です。
僕はタイの現地で、600万バーツ(2,040万円)まで保証される保険に入っており、年間で10万バーツ(34万円)程度を支払っています。
保険料は年齢や健康状態によって変わってくるので、検討する方はまず見積もりをしてもらうのが良いでしょう。
なぜ、健康保険が必要かというとタイの病院代は高いからです。
タイローカルの病院ならまだしも、日本語が通じる病院となると結構高額になります。
ですが、体の事であれば、しっかりとコミニケーションを取った上で対応して欲しいですよね。。。
僕はそう思って健康保険に加入してます。
事故に巻き込まれたり、重病になってしまった際、恐ろしいほどの金額が請求されたという話も聞いたことがあります。
そのため多少の負担があっても、保険には入っておいた方が良いと思います。
(旅行の場合は、クレジットカード付帯の海外旅行保険でも大丈夫だと思います)
お手伝いさん
お手伝いさんは必須項目ではありませんが、タイではリーズナブルにお願いできるので一応ここでも解説しておきます。
お手伝いさんは、月単位で契約している人、常駐してもらってる人もいますが、僕の場合は都度お願いするようにしています。
仕事が忙しい時などは、お手伝いさんに掃除をお願いすれば時間を作ることができます。
単発でお願いする場合、お手伝いさんは大体1時間500バーツ程度でお風呂場、シンク、部屋全般を掃除してくれますのですごい助かります。
タイ移住した時点で、どのくらい手元に貯金があれば安心できるか
タイ移住して生活するにあたり、用意しておきたい貯金額についても解説します。
一定の収入が確保されていることを前提としても、最低でも50万円〜100万円くらいは用意しておきたいところです。
不安を感じやすい方は、何かあった時にも対応ができるよう300万円くらいを用意しておいた方が良いかも知れません。
前述したように、医療費が高額になる可能性が高いため、キャッシュ以外にも事前に保険に入っておくことで安心を得ることができます。
タイ移住するまでに最低限必要な費用
最後にタイ移住するまでに最低限必要な費用について解説します。
タイ移住にするためには、最低限、下記の費用が必要です。
- パスポート:10年(16,000円) or 5年(11,000円)
- 住居を決めるまでのホテル:一泊1000バーツ(3,400円)前後 ×日数分
- 飛行機代:片道20,000円〜
- ビザ代:渡航の状況に応じて
パスポート
パスポートは日本国内で手続きをします。
5年と10年でそこまでの金額差はありません。
移住に限らず旅行でも使う機会はあると思いますので、10年をとっておいた方が良いでしょう。
住居を決めるまでのホテル
ホテルの料金はピンキリです。
ドミトリーなどでは無いホテルタイプの宿でも、安いところでは一泊500バーツ(1,700円)以下の施設もあります。
住居探しに便利な立地を優先して、一泊500バーツ(1,700円)〜2,000バーツ(6,800円)ぐらいのホテルで探してみるのが良いと思います。
僕の場合は、4日くらいで物件を決めて、3日後くらいには入居できたので、最初は大体1週間くらいホテルに泊まっていました。
ちなみに僕がよくホテル予約で使うサイトは下記2つです。
agoda
Booking.com
飛行機代
飛行機代は、安い時期だとLCCで片道20,000円を切るチケットもあります。
最近はコロナの影響で便が減少しているため、JAL、ANAなどは結構高くなっています。
エコノミーであれば、30,000円〜60,000円を考えておけば大体の日程でチケットはとれます。
下記サイトでチケットの値段を確認することができます。
ビザ代
ビザ代は渡航目的によって大きく金額が変わります。
例えば、長期滞在者に多い、タイランドエリートビザの場合は5年滞在可能で約60万バーツ(204万円)です。
※ビザの価格は変動しますので、詳細は大使館やビザ代行会社にご確認ください
もし、就業ビザを取るのであれば、基本的には会社が負担してくれることが多いでしょう。
その他にもリタイアメントビザや学生ビザ といった複数のビザがあります。
ビザ取得代行の企業は複数ありますので、企業への就業以外で渡航を考えられる方は、ビザ代行会社のホームページを見てみると良いでしょう。
ビザ代行業者
WALC VISA Consulting
補足
もし、コンドミニアム形式の住居に住むようであれば、基本的に家具や家電が備え付けられている場合が多いです。
特に自分のこだわりがなければ、初期費用として家具、家電代はかなり抑えることができると思います。
物件によっては、食器や寝具などの生活必需品も付いているところもあります。
事前に何がついているかは、不動産を内見する際に確認しておきましょう。
タイ移住後の生活費のまとめ
以上、今回はタイ移住後のリアルな生活費について解説しました。
繰り返しますが、タイは格差が激しい国です。
屋台カーが走る横で、ランボルギーニやフェラーリなどの高級車が走ってるというような光景を日常で目にします。
自分がどの水準にあわせたいかによって、生活費は大きく変わります。
僕の場合は、最初の1〜2年で色々試し、年数が経つにつれて生活費も落ち着いてきました。
旅行でも良いので、一度タイにある程度の期間を滞在してみて、自分の予算が許すトップとボトムを経験しておくと、自分の理想とする水準が考えやすくなるのではと思います。
是非、一度タイに来て、実際の様子を体験しながら考えてみてください。
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