タイは暖かくて、物価が安くて、人も優しい。
「タイなら月5万円で生活ができる」なんてのも1つのバズワードみたいになっていたことも。
でもタイ移住を考えている人に伝えたいのは、良いことばかりじゃないということです。
理想の暮らしを求めてタイ移住したけど、1年後には悲惨な結果に….
タイを移住国に選んだことを後悔してる…
と、いう人がいるのも事実。
ですので今回の記事では、タイ移住で後悔しないためにタイの悲惨な現実をお伝えいたします。
僕自身が6年間のタイ生活で実際に体験したり感じたことをベースにしていますので、リアルなタイ事情を知ることができます。
タイの良い部分と悪い部分の両方を知ったうえで、移住の決断しましょう。
タイの悲惨な15の現実【知らないと後悔】
早速、タイの悲惨な現実からお伝えします。
タイには環境、生活コスト、言語、人間関係などで、一般には知られていないネガティブな一面もあります。
移住前に把握していないと後悔する現実を下記にまとめました。
①空気の汚さが深刻なレベル(PM2.5)
タイ移住を考える方にまず知っておいて欲しいのが、PM2.5による大気汚染の問題です。
僕はバンコクに4年以上住みましたが、タイ国内でも特にバンコクの空気の汚さは深刻です…
当時はバイクを運転していたこともあり、大気汚染の影響で目が痒かったり、鼻がムズムズすることもありました
(花粉はないのに、軽い花粉症のような感じです)
個人の体感としても、下記の3つが大気汚染に大きな影響を与えていると実感しました。
- コンドミニアムやデパートの建設工事が所々で行われているため、粉じんが大量に発生
- 交通量が多いため、排ガス量も増える
- 黒煙を撒き散らすディーゼル車が多い
その他にも、工場などで物を燃やすことが大気汚染に影響を与えている様です。
特に乾季のシーズンは空気が乾燥しているため、より空気の汚さを実感します。
僕はバンコクにいた時は20階以上の高層階に住んでいたのですが、大気汚染がひどい時は洗濯物を外に干すと白いシャツが少し汚れていました…
②大雨が降るたびに冠水する
大雨による冠水も深刻な問題の1つです。
タイは水捌けが悪いので、スコールなどが降るとすぐに冠水します。
(膝くらいまで浸水することも多いです…)
冠水した水には下水も混じっているので衛生的にも良くありません。
タイのニュースで、冠水によってバイクや車が沈んでしまったり、ひどい地域では家が沈んでしまっている光景を見ることもあります。
③停電が多い
タイでは停電も多いです。
僕がバンコクに住んでいた時は、会社のビルでも、住んでいたコンドミニアムでもちょくちょく停電していました。
(恐らく漏電によるものなのか、大雨が降っている時に停電することが多かったです)
停電で困るのは、エベレーターも止まってしまうケースもあることです。
なかなか停電が復旧しないため、20階以上から階段で降りたこともありました….
④衛生面で気になることが多い
タイを含む東南アジアでは、衛生面が気になることも多いです。
ローカルの食堂で食事をしていると、食事にハエがとまることも珍しくありません。
屋台での食事をする際は、周囲にゴキブリやネズミが徘徊していることも…
⑤シャワーが硬水のため髪がギシギシする
タイのシャワーから出る水は硬水です。
硬水のシャワーを浴びると、髪がギシギシしたり、人によっては肌が荒れることも。
僕は日本に一時帰国して軟水のシャワーを浴びるたびに、違いに感動します。
⑥夜中に爆音が鳴り響くこともある
タイでは夜中の騒音に悩まされることもあります。
特にタイ正月(ソンクラーン)や旧正月などは、騒がしくなりがちです。
その他の日でも、公園で夜通しイベントをしていたり、民家の人が爆音でタイ音楽を鳴らしていることも…
日本のように騒音規制のようなものがないからなのか時間や音量関係なしに爆音が鳴るので、住む地域を探す際は、騒音問題を含めてよく考えた方が良いでしょう。
⑦デモが頻繁にある
タイでは昨今でもデモが行われています。
僕はタイの日本大使館に在留届けを出しているので、「⚪︎⚪︎でデモが行われているので、極力近づかないでください」というようなメールを頻繁にもらいます。
中には過激なグループもいるようなので、注意しなければいけない点の一つです。
⑧交通事故に巻き込まれる可能性もある
タイではバイク、車ともに乱暴な運転をする人もいます。
交通量が多く、交通ルールを破る人も多いため、事故を目の前で見ることもありました…
バイクが歩道を走ったり、逆走をしてくることもあるので、常に注意が必要です。
⑨思った以上に物価は高い
タイに住んで月5万円で生活。
なんてキャッチフレーズをみたことがある方も多いと思います。
でも、その前提で実際住んだら、思った以上に物価は高いと感じるでしょう。
特にバンコクの物価上昇は顕著です。
家賃や通信費などは日本より安いですが、日本とあまり変わらないもの、日本の方が安いものもあります。
詳しくはこちらの記事でも解説しているので参考にしてみてください。
【2024年版】タイ移住後の生活費をタイ在住5年目のノマドが解説
【2024年版】タイ移住後の食事の値段を徹底解説。これで相場が分かります。
⑩医療費がビビるほど高い
医療費が高額なことにも注意が必要です。
タイは病院によっても大きく金額が変わり、日本語通訳がいる病院だと一定の費用はかかります。
僕は以前に胃カメラの検査をしたいと思ってた時期があったのですが、見積もりをとったら10万円以上してビビった記憶があります。
(日本だと自己負担1〜2万円くらいが相場です)
⑪貧富の差が顕著
タイでは貧富の差が顕著。
1,000万円以上の高級車が走るなか、道で物乞いをしている人もいる世界です。
乱暴な言い方をすると、お金を払えば大体のことがなんとかなってしまうのがタイです。
逆にお金を使わないと思われると、雑に扱われるということも….
⑫タイ料理を毎日食べれる日本人は少ない
カオマンガイ、トムヤムクン、パッタイなどタイ料理が好きな方も多いのでは。
僕もタイ料理は好きです。
でも、タイ料理を毎日食べるのはしんどいです。
タイ料理は塩胡椒、味の素など調味料がふんだんに入っていて味が濃いです。
タイ料理だけ食べていれば食費も安くなりますが、実際、僕の周りでタイ料理を中心に生活している人は2割もいませんでした。
健康面を考えて日本食を食べている方も多いです。
⑬ちょっとローカルに入れば英語は通じない
タイは観光客が多い国だから英語は通じる。
なんて思っていたら痛い目にあいます。
観光地や都市部であれば、英語が通じる人も多いです。
ただ、少しでもローカルに入ると英語が通じなくなります。
最低限のタイ語を覚えていないと、ローカルで暮らすのは難しいでしょう。
また、多くのタイ人の英語には、独特のなまりがあることも理解しておきましょう。
(もちろん個人差があることです。都市部の人、若い人などは発音が綺麗な人もいます)
英語の習得が目的の場合、独特のなまりが身についてしまう可能性もあるので注意が必要です。
⑭日本人コミュニティが狭い
タイの日本人コミュニティは案外狭いです。
日本人が好んで利用するサービスやお店は限られるため、生活パターンが一緒の方も多く、初めて話してみたら共通の知人がいたなんてことも。
何か自分の悪い噂がたてば、狭いコミュニテイで広がってしまう可能性もリスクとして把握しておきましょう。
⑮変わった日本人もいる
タイには多くの日本人がいますが、付き合う人をちゃんと見極める必要があります。
実は反社の人がタイで生活していることも多いようです。
また、タイには少し変わった人も多いのかなと感じています。
タイ=自由(ルールに縛られない)という理由で居住国に選んでいる方も多いのか、我が強い方も多い気がします。
(あくまで僕の所感です)
「悲惨なタイ移住」を後悔する人の7つの特徴
続いて、タイ移住を後悔する人の特徴をお伝えします。
もし当てはまる項目が多かったり、自分の大事にしている価値観が含まれている場合は、タイ移住に黄信号がでています。
一旦、自分の価値観や優先事項を整理して、移住が実現できそうかを考えるようにしましょう。
①とにかく暑いのが苦手
暑いのが苦手な人はタイ移住は適してないかも知れません。
タイは、下記の3シーズンに分けられます。
- 乾季:11月~2月
- 暑季:3月~5月
- 雨季:6月~10月
乾季こそ、涼しくて快適な日が過ごせますが、残りの9ヶ月のシーズンは、とにかく暑い‼︎ です。
暑期は平均気温で35℃、暑い日では最高気温40℃を越す日もでてきます。
僕は寒いのが大嫌いなのでタイの気候は丁度良いですが、少し寒いくらいの場所が好きという人にはしんどいのではと思います。。
ただ、デパートや公共機関の室内、電車やタクシーなどの移動手段では基本的にエアコンがガンガンに効いているため、外に出る機会が少ないインドア派の人には、あまり関係ないかも知れません。
また、チェンマイやチェンライなど、北の方に行けばだいぶ涼しくなります。
暑いのが嫌という人は、一度、北部を観光してみて検討するのも良いかも知れません。
②時間にルーズなのは許せない
時間を守るのは社会人としての常識。
でも、タイでは時間が守られないことは日常茶飯事です。
電車やバスが時刻通り来ないことなんてザラ。
修理やデリバリーを依頼しても、予約した時間の20分過ぎとかに来たりします。
もちろん全ての人がそうではないですが、タイ人全般的に時間にルーズな傾向があるのは確かだと思います。
僕の場合は「ま、いっか」と思えるようになったので30分くらいの遅れなら、そこまでストレスに感じることは無くなってきました。
もし、「時間通りに進まないと絶対許せない」という人は、ストレスに感じてしまうかも知れませんね。
③いい加減なのは嫌
抽象的な表現ですが、これがベストな表現だと思いました。
いい加減。
そう、タイは結構、時間以外にもいい加減なことが多いんです。
約束した日に来ない、買った洋服の糸がほつれてる、請求額が間違ってる….、そんなこともあります。
もちろんサービスのランクにもよります。
でも、中流レベルでもいい加減なとこは多いのかなと感じてます。
正直、その都度怒っていたらメンタルが持ちません…
今でも許せないものは主張を伝えるようにしていますが、小さな違いであれば受け入れることも多いです。
これも時間と同じように、キッチリしていないと嫌という人はストレスが溜まってしまうかもしれません。
④オシャレがしたい
「オシャレが大好き‼︎」という人は、もしかしたらタイには向いてないかも知れません。
まず、そもそもタイは通年暑いのでコートや長袖などの服が着れません。
(それでも、着ているタイ人もいますが…)
加えて、都市部のバンコクでも道が悪いので、革靴など高い靴もすぐダメになってしまいます…
あと、雨季は雨が続くので、水溜りを通る車のハネで洋服が汚れることもあります…
それでも、夏服をメインにしたオシャレを楽しむことはできます。
サンダルや小物なんかも、オシャレなアイテムがたくさん買えます。
冬服を着たい、ハイソな格好がしたいという人には向いていないかも知れませんが、南国に適したオシャレであれば十分にできると思います。
⑤英語を上達させたい
「英語を上達させたい」というのが優先順位として高いのであれば、海外移住にタイを選ぶのは向かないかも知れません。
タイでの英語の浸透率は低いです。
バンコクならまだしも、観光客が少ない田舎に行けば英語が通じない地域ばかりです。
また、タイ人の英語(タイ英語)は、独特のアクセントなので正しい発音で覚えたいという人には向かないと思います。
ただ、観光客が多い地域、特に欧米人が多いパタヤやカオサンロードなどでは、普通に店員さんも英語を話せます。
僕の場合は、たまにバーで外国人と話すこともあるので、英語を使う良い機会になっています。
語学学習をどれくらい優先するかと照らし合わせて、考えてみると良いかも知れません。
⑥過度に潔癖症の人
潔癖症の人もタイ移住には向いていないかも知れません。
タイでは、お皿やコップがちょこっと汚れてたり、店内にトカゲがウロついてたりるすることもあります…
「そんなん絶対嫌!」という人は、タイを含む東南アジアは少し向かないかも知れません。
もしお金にある程度余裕があれば、バンコクのハイソ向けのお店だけで生活することもできると思います。
でも、美味しいお店や、雰囲気の良いお店は、ローカライズされた場所にあったりするので、これを楽しめないと少し勿体無い気もします。
⑦心配性すぎる
過度に心配性な人も、タイ移住には向いていないと思います。
これは海外移住全般に言えることかも知れません。
異国の地では日本の当たり前は通用しません。
普通だったことが普通にできなくなることばかりです。
「何か問題が起こるんじゃないか」「思っているようにいかないと嫌」という考えが強いと、海外生活は苦しくなってしまうかも知れません。
“マイペンライ”はタイ語で「問題ない」「大丈夫」という意味ですが、良くも悪くも、タイ人の根っこにあるマインドがこれです。
このマインドに馴染めない人は、タイで生活するのは向いていないかなとも思います。
とは言え、タイも海外です。
なので海外で住んでいるという緊張感は大切。
日本人が巻きこまれる事件もたまに耳にします。
緊張感とマイペンライ精神を、バランス良く持つことが移住生活を充実させるコツです。
タイ移住を悲惨にしないためにすべき5つのこと
タイにもデメリットとなる部分があることを解説しましたが、それぞれに対策を打つことは可能です。
有意義なタイ生活を送るために、これから紹介する5つのことは覚えておきましょう。
①ある程度の貯金をしてから移住する
「タイは物価が安いから大丈夫」と過信していると危険です。
住んでみると思いのほか物価が高いものも多いため、ある程度の貯金がないと心のゆとりもなくなります。
渡航費やビザ取得費用とは別に、最低でも50〜100万円程度の貯金はあった方が良いでしょう。
②保険にしっかり入っておく
タイは医療費が高額です。
交通事故や食中毒などにかかるリスクもあるため、健康保険の加入は必須と言えるでしょう。
日本で入れるものもありますが、僕はタイにある東京海上の保険に入っていました(年間10〜12万円程度)
③一度は旅行で滞在してみる
タイ移住する前に一度は旅行でよいので滞在してみましょう。
生活をすることで、ギャップに気づくこともあるかも知れません。
2014年1月現在、日本国籍の場合、ノービザで滞在できる期間は30日ですが、滞在可能期間を延長することも考えているそうです。
引用元:タイランドハイパーリンクス
タイのノービザ入国滞在期間、30日から60日に延長を検討
ぜひ一度タイでロングステイをしてみましょう。
④海外生活初心者は日本人が多いエリアに住むのもあり
もし海外生活に慣れていないという場合は、日本人が多いエリアに住むのもありです。
日本人が多いエリアの場合、日本人向けのお店が多く、飲食店でも日本語が通じるお店が多いです。
MaxValuやフジスーパーといった、日本の食材が売っているスーパーもあるため、日本食を手軽に自炊することもできます。
日本人が多いエリアとしては、トンロー・エカマイエリアや、家賃を抑えたいという方は、オンヌット、プラカノンエリアを選ぶと良いでしょう。
⑤必要最低限のタイ語は勉強しておく
タイでは英語が通じないシチュエーションも多いです。
コミュニケーションに困らないためにも、最低限のタイ語は覚えておいた方が良いでしょう。
最初は「旅の指さし会話帳」を持ち歩くのもおすすめです。
まずは旅行からタイを体験してみよう
今回は、タイのネガティブな面や、タイにあわない人の特徴についてお伝えしました。
僕自身はタイが大好きで、タイの良さを多くの人に知ってもらいたいと思っています。
ですが、タイがあわなかったという人の意見を耳にすることも事実です。
価値観や優先順位は人それぞれですので、自分にあう国、あわない国は存在します。
悲惨な移住生活を送らないためにも、まずは現地に足を運んでみて自分のハートや五感でタイを感じてみましょう。
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