フランスの生活費は安いの?高いの?
フランスで暮らしたら、1ヶ月にどれくらいお金がかかる?
フランスでの家賃や食費はどれくらい?
グルメやファッション、観光名所めぐりも魅力的で、人気の海外旅行先に常にランクインしているフランス。
2023年からはワーキングホリデーも再開したこともあり、フランス語留学をかねて長期滞在を考えている方もいるのではないでしょうか?
でも、長期滞在を考えるとなると、生活コストが気になりますよね。
そこで今回は、実際にフランスの地方都市に5年住んでいるMさんにこの記事を書いてもらいました。
フランスでの1ヶ月の生活費と内訳、節約術などについてリアルな情報をお届けします。
フランスに到着してから思わぬ出費で驚く前に、まずはこの記事を読んでシミュレーションしておきましょう。
※2024年1月時点 1ユーロ=159円を目安に円表記しています。
フランスでの1ヶ月の生活費は16万円~
フランスでも、都市部と地方に住むとで生活費が変わるのは日本と同じです。
パリ郊外や地方都市で一人暮らしをする生活費の目安は、最低で1,000ユーロ(16万円)ほど。
一方、パリ市内で一人暮らしをする場合、1ヶ月の生活費だけで最低1200〜1400ユーロ(約19〜21万円)は必要です。
パリの家賃平均は、いくら狭く小さなアパートでも800〜1000ユーロ(約11〜16万円)、そこに光熱費や食費、携帯料金、交際費などをのせると上記の平均生活費になります。
ただ、このようなフランスでの最低生活費の目安は、節約上手な人の平均額です。
フランスに住んでるなら素敵なレストランで食事したり、カフェに行ったり、ショッピングしたり、旅行もしたい!という方は、もう少し予算を乗せる必要があります。
フランスでの生活費の内訳【各項目ごとに詳しく解説】
パリなどの都市部、地方都市での生活費の平均がわかったところで、次は生活費の詳しい内訳を解説します。
住居費(家賃)
フランスの住居費は以下のような金額が家賃の目安です。
【フランスの住居費】
- パリ中心地の1K、シェアハウス:平均600〜800ユーロ(約9〜12万円)
- パリ中心地の1LDK(39平米ほど):平均1280ユーロ(約20万円)
- パリ中心地の2LDK(61平米ほど):平均1800ユーロ(約28万円)
- 地方都市の1K:平均400〜700ユーロ(約5〜8万円)
- 地方都市の2LDK:平均700〜900ユーロ(約11〜14万円)
家賃だけ見ると、東京よりも高いですね。
水道・光熱費
フランスでの光熱費は、電気、ガス、水道を合わせて1ヶ月80〜150ユーロ(約1万2千〜2万円)が相場です。
(部屋の大きさや季節にもよっても変わります)
滞在先が一室間借り以外の場合だと、当然、光熱費は自己負担になります。
最近では、よほど古い建物やアパート以外だと、ガス爆発事故のリスクもありオール電化に変わっている建物が多いです。
筆者は80平米のオール電化アパートで2人暮らしですが、暖房を使わない春〜秋は平均で電気代が30〜60ユーロ(約4,800〜1万円弱)、冬は150〜200ユーロ(約2〜3万円)です。
一般的にクーラーが家にないフランスでは、冬以外の光熱費は比較的安いんです。
食費
フランスで一番高くつくもの…それはズバリ外食費なんです。
食費は自炊するとかなり節約できる項目であり、1ヶ月の食費は人によって大きく変わります。
自炊がメインだと平均で150〜200ユーロ(約2.4〜3.2万円)、そこに外食を数回含むと平均で300〜450ユーロ(約4.8〜5.5万円)かかると考えておきましょう。
時期で変動はありますが、スーパーでの食料品のおおよその値段の一例です。
【スーパーでの食料品値段一例】
- 卵 10個:2.6〜3.5ユーロ(約410〜560円)
- バター 250g:2.6ユーロ(約418円)
- 牛乳 1L:1.8ユーロ(約289円)
- 豚肉 1kg:9.45ユーロ(約1519円)
- サーモン切り身 1切れ:3.95ユーロ(約635円)
- じゃがいも 1kg:0.9〜2ユーロ(約144〜320円)
- りんご 1kg:1.64ユーロ(約257円)
外食費は以下のような金額が目安です。
【外食費一例】
- レストランのランチ価格:14〜22ユーロ(約2,200〜3,500円)
- レストランのディナー価格:33〜60ユーロ(約5,300〜9600円)
- マクドナルドのハンバーガー:4,38ユーロ(約703円)
- マクドナルドのビッグマック:7,68ユーロ(約1,234円)
- スターバックスコーヒーのドリップコーヒー:3,55ユーロ(約570円)
- スターバックスコーヒーのフラペチーノ:6,30ユーロ(約1,012円)
ファストフードは日本の2〜3倍ほどの値段です。
ワンコインで食事できるお店はまずありません。
日用品
スーパーで一通り揃う日用品は、日本と比べてもそこまで大差はありません。
【日用品値段一例】
- トイレットペーパー 12ロール:2.89ユーロ(約450円)
- 食器用洗剤 750ml:1.29ユーロ(約207円)
- シャンプー 350ml:4.5ユーロ(約723円)
- 生理用品 16個入:2.39ユーロ(約384円)
日本同様、スーパーのプライベートブランド品も多くあり、そういった商品は割安です。
洋服
フランスの洋服の値段は、そこまで日本と大きく変わらず、レートによって日本より少し安くなる程度です。
フランスにも、H&MやZARAなどファストファッションブランドのお店もたくさんあります。
フランスでは1月と7月にソルドというバーゲンが約1ヶ月間にわたり全国で開催され、最大70%オフになるなど、そこで洋服をたくさん購入する人も多いです。
ハイブランドを含め、どのブランドもこのソルドを行うので、ぜひ活用しましょう!
携帯料金
携帯料金は日本と比べるととても安く簡単に契約できるので、短期滞在だとしても現地で携帯会社に加入するのがオススメです。
私が実際に加入しているPrixtelという会社だと、月額5.99ユーロ(約963円)で以下の内容です。
【フランスの携帯会社Prixtelのプラン例】
- 月額5.99ユーロ(約963円)
- 5G対応
- 10GBまで利用可能、それを超えると5GB毎に2ユーロ加算
- 国内SMSが無制限
そのほかの有名な会社でも5〜10GB月額9.99〜13ユーロ(約1,606〜2,090円)と高くない傾向にあります。
日本とはLINEやスカイプで無料通話・メッセージ交換はできるので、滞在先にWi-Fiがあればこれで十分です。
ちなみに電話機本体も、どの店頭でも買うことができます。
自宅のネット代
自宅の無線LAN、Wi-Fiの値段は、月額29.99〜34ユーロ(約4,821〜5,400円)が相場です。
スマホと同じ会社で契約するとお得になるプランもあるので、自宅で動画を見たりパソコンを利用することが多い方は、セットで契約することをおすすめします。
また、日本と同じく建物全体で契約していることも多いので、滞在先が決まったら確認しましょう。
交通費(移動費)
続いて、交通費について、メインとなる移動手段を詳しく解説していきます。
タクシー
フランスでは、政府がタクシーの料金を以下のように定めています。
【タクシー料金】
- 最低支払料金:7.3ユーロ(約1,164円)
- 初乗り料金:2.6ユーロ(約414円)
- 迎車料金(直前予約):4ユーロ(約638円)
「安全?」「ぼったくりされない?」と心配だと思いますが、白タクでなければ必ずメーターは付いていて、わざと遠回りをされるというぼったくり被害は基本ありません。
配車アプリだと、評価も見れて選べるのでそちらもおすすめです。
参考記事:Taxis: prices applicable from 1 February 2023
引用元:RÉPUBLIQUEFRANÇAISE
電車
フランスの鉄道会社SNCFの電車を利用するには、スマホアプリか駅の窓口・自動販売機でチケットを予約購入します。
新幹線にあたるTGVの料金は時期や時間によって大きく変動します。
パリ・マルセイユ間(例:東京駅ー広島駅くらい)だと、片道45〜166ユーロ(約7,179〜26,500円)が相場。
パリや地方都市にはメトロもあり、ゾーン内なら均一料金で1.7〜2.1ユーロ(約271〜335円)です。
バス
バスも路線図内の運行であれば、一律料金でメトロやトラムなど街の全ての交通を利用できるチケットが販売されています。
料金は以下の金額です。
【フランスのバスの乗り放題チケット料金】
・1時間以内なら乗り換え自由な一回券:1.6〜2.1ユーロ(約255〜335円)
・一日乗車券:6〜14ユーロ(約957〜2,230円)など。
注意点としては、フランスの公共交通機関は遅延が多く、ストライキで運行休止になることもあるため、アプリを活用して運行状況の確認が必須です。
嗜好品(タバコ・お酒)
フランスのタバコは、1箱の平均価格が10ユーロ(約1,560円)と日本の2、3倍はします。
国民の健康促進のために年々値上げされているんです。
そのため、節約できる紙巻きタバコが愛煙家にはポピュラーです。
また、おいしいフランスグルメに欠かせないワインやビールのお酒類は以下のような金額です。
【お酒類の金額】
・ビール:3〜5ユーロ(約478〜800円)
・ワイン:5〜15ユーロ(約800〜2,400円)
スーパーで気軽に購入でき、10ユーロ(約1,600円)程のワインでも、ほぼ外れなく抜群においしいので、ワインは日本よりコスパが良い感覚ですね。
医療費・健康保険
フランスは日本と同じく国民皆保険制度なので、3ヶ月以上滞在する外国人(つまりビザ有り入国者)は公的医療保険に入ることになります。
(留学生の場合、加入は無料です)
健康保険へ加入すると、支払った医療費の一部がフランス人同様戻ってきます。
通院や入院の場合の費用例は以下のような感じです。
【通院・入院費用一例】
・風邪などの一般診察料:約26.5ユーロ(約4,228円)
・入院費(個室1日当たり):約814ユーロ(約130,400円 )
・入院費(一般病棟1日当たり):約507ユーロ(約81,500円)
・I.C.U等:約3300ユーロ(約537,900円)
病気の種類によって異なりますが、以下の割合を保険がカバーしてくれます。
【保険の割合】
- 入院医療費:8割
- 一般的な診察などの医療費:7割
- 一般の薬剤費:6割
また、救急車は有料で、約60ユーロ(約9,570円)の基本料金に、1kmあたり約2ユーロ(約319円)が加算されますが、保険に加入していれば8割が還付されるので安心です。
フランスでチップは必要?
実は、基本的にフランスでチップは必要ありません。
外国でなにかしらのサービスを受けると、チップが必要という話をよく耳にしますよね。
しかし、値段にサービス料も込みになっているのがほとんどなので、カフェでコーヒーを頼んだぐらいでは払わなくて大丈夫です。
食事の際も、レストランやブラッスリーの場合はチップを置いていく必要はありません。
ただ、レジ横にPOURVOIRと書かれたチップ箱がよくあるので、楽しい時間を過ごせた場合はいくらか入れるとスマートです。
もし、星付きのレストランに行く場合は料金の10〜15%ぐらいのチップが妥当なところです。
また、ホテルでも、荷物を運んでもらったり何か特別なお願いをした際は、1〜2€ぐらいでお礼するといいでしょう。
タクシーも基本的にチップは必要ありませんが、サービスが良かった場合はお釣りを残すなどするといいですね。
フランスに旅行する場合の費用(4泊5日のモデルケース)
4泊5日のフランス旅行は、シーズンによって大きく変わりますが、1人あたり平均25〜35万円程度が目安です。
ざっくりとした内訳としては下記のような感じです。
【4泊5日のフランス旅行内訳】
- 航空券(往復):10〜18万円程度
- 宿泊費(1泊あたり):0.6〜1.5万円程度
- 食事代や移動費:6〜8万円程度
内訳について詳しく解説していきます。
ホテル代
フランス、ヨーロッパではホテルやゲストハウスの他に、Airbnbなどで空きアパートを借りる民泊が最近ではポピュラー。
人気の滞在先、パリの1泊あたりの平均価格を見てみましょう。
【パリの1泊あたりの平均価格】
- ホステルのドミトリー:25〜40ユーロ(約3,900〜6,000円)
- ホステルの個室:50〜60ユーロ(約8,775円)
- 2つ星ホテル:70〜90ユーロ(約11,000〜14,300円)
- 3つ星ホテル:90〜130ユーロ(約14,300〜20,800円)
- ラグジュアリーホテル(4つ星以上):270ユーロ〜(約43,000円)
- アパートの1室貸し:40〜80ユーロ(約6,300〜12,700円)
- アパートまるまる貸切:56〜200ユーロ(約7,340〜31,900円)
パリにも格安の宿泊先もありますが、治安やセキュリティ面で不安な要素があることが多いです。
日本とは違うため、安全をお金で買うことも大事です。
観光地の入園料
フランスには歴史的建築物が多く、外から眺めるだけなら無料でたのしめます。
パリには観光スポットがたくさんあり、入場料は1,000円前後のところが一般的で、美術館の入場料だと3,000円前後です。
【観光地入場料】
- エッフェル塔
大人 11.3ユーロ(約1,818円)
12~24歳 5.6ユーロ(約893円)
4~11歳 2.8ユーロ(約446円) - ルーブル美術館
大人(18歳以上)22ユーロ(約3,510円)
18歳以下・ヨーロッパ圏在住の26歳以下は無料 - ディズニーランド・パリ(ワンデーチケット・日付指定)
大人(12歳以上)56ユーロ〜(約8,934円~)
子ども(3歳~11歳)52ユーロ(約8,296円~)
また、パリには年中無料で入場できる市営の美術館や、毎月第一日曜日は無料になるスポットも多くあるので要チェックです!
その他の費用
その他のフランス旅行中にかかる費用は下記のような金額です。
食費
食費は1日あたり約1万円はみておきましょう。
ざっくり一日の食費の内訳は以下のように思っておきましょう。
【1日の食費内訳】
・朝食:平均1,000円
・ランチ:約2,500〜3,000円
・ディナー:6,000〜8,000円
朝食はブーランジェリーで焼きたてのクロワッサンやバゲットを買って、公園などでいただくのがおすすめです。
移動・交通費
フランスではバスや路面電車、メトロでの移動が中心となり、1日あたりにかかる交通費は約1,000〜1,500円です。
パリのメトロやバス共通のチケットは、2.1ユーロ(約331円)で、パリ市内の観光なら公共交通機関だけで十分まわることができます。
SIMカードやWi-Fi費用
街歩きが中心となるフランス旅行では、レンタルWi-Fiを持って行くと安心です。
Wi-Fiは4日間で3,500〜5,000円が平均で、日本の空港でレンタルできます。
SIMフリーのスマホを持っていて、日本同様スマホをたくさん使いたい方なら、現地のSIMカードを購入して使うのがオススメです。
月50GBで13,99ユーロ〜(約2,232円〜)で、EU圏内なら他国でも通話やSMS、データ通信が可能です。
日本と比較して高いもの・安いもの
フランスは物価が高いイメージがありますが、実際に生活してみると「日本よりも安い」、でもやっぱり「高い」など気づくことがたくさんあります。
日本と比較して高いもの
日本と比較して高いものには以下のようなものがあります。
外食費
日本のランチだと500〜1,000円前後で食べられますが、フランスでは大衆レストランなどでも2,000円前後はします。
ファストフード
チェーン展開のバーガーショップやコーヒーショップの同じメニューでも、日本の2、3倍はします。
日用雑貨
文房具屋やキッチン用品など、日本の100円ショップで買える日用品はとても高く感じます。
2ユーロ均一ショップもありますが、残念なモノばかりです。
日本と比較して安いもの
日本と比較して安いものには以下のようなものがあります。
パン・乳製品
芳醇なバターが香るクロワッサンが1〜1.4ユーロ(159〜222円)、バゲットも1ユーロ(159円)で買えて、パン屋さんでは2つ買うと3つになることもよくあるのでお得です。
また、牛乳やチーズ、バターなどの乳製品も豊富なフランス。
日本では高級なエシレバターはなんと3,18ユーロ / 250g(約507円)で買えます。
映画チケット
日本の映画料金は大人1800円が標準ですが、フランスは6ユーロ(約780円)から観ることができます。
3DやIMAX系だと16〜30ユーロ(約2540〜4760円)するのは日本と同じ感覚ですね。
教習所料金
ジャンルはがらっと変わりますが、フランスは自動車教習所の料金がとても安いです。
筆者はフランスで免許を再取得しましたが、料金は1,100ユーロ(約16万円)でした。
日本の2分の1以下の料金です。
フランスでの節約術(生活費を抑えるためのコツ)
バカンスを楽しく贅沢に過ごすために、普段の生活ではシンプルに暮らす。
そんな国民性が垣間見えるフランスでは、節約もわりと簡単だったりします。
食費
外食費がとても高いフランスでは、自炊するだけで節約ができます。
食材は週1回マルシェで購入し、主食にはパンやパスタ。そこにチーズやデザートを新鮮な卵や乳製品で作る。
質素な食卓に見えますが、素材が美味しいので節約も苦痛ではありませんね。
買い物
スーパーで食料品や日用品を買うときは、2つ買ったら2つ目は70%オフ、2+1(2つ買ったら3個目は無料)というプロモーションを積極的に利用しましょう。
また、フランスにはleboncoinというフリマサイトがあり、雑貨や衣類などの小さいものから、アパートや一戸建て、車までそこで見つけることができちゃいます。
掃除
フランス家庭に必ず常備されているお酢(アルコールビネガー)。
洗剤はもちろんスーパーで購入できますが、お酢はとても万能で、1リットル0.50ユーロ(約79円)以下という安さです。
これを水で薄めた「お酢スプレー」をひとつ用意すれば、キッチンやお風呂、トイレすべてに活用できます。
節約しながら家もきれいになって、フランスの硬水、カルキとも十分に戦えますよ。
フランスの物価の現状(2024年も値上げ予想?)
他国の戦争などの影響で、エネルギーとなる原油・天然ガスの高騰が進み、欧米を中心に物価高は深刻な状況です。
2023年2月には、電気代やガス代が15%値上げされ、定額制のプランに未加入の世帯に大きな打撃を与えました。
過度な円安が進行する前からフランスの物価は高く、日本と比較して1.5倍から2倍でした。
もちろん円安も物価高に拍車をかけていて、2024年1月時点で平均159円と対ユーロの円安は進行し続けています。
フランスのレストランで、10ユーロ以下(約1,560円以下)でしっかり食べられるお店はまずありません。
現在ではパリのブーランジェリーだとサンドイッチだけでも、9ユーロ(約1,435円)はします。
また、現金にこだわってきたフランス人ですが、その傾向も変わりつつあります。
いまやどの商店、レストランでもキャッシュレス決済が可能で、マルシェの八百屋でも使えるようになっています。
彼らが使うのも基本的にクレジットカードではなく、現金感覚であるデビットカードが主流です。
キャッシュレス化の普及はCOVID-19以降、非接触の決済が好まれたことが挙げられます。
日本とフランスの所得比較
最後に、日本とフランスの所得比較について解説していきます。
所得は生活費にも深く関わるものですので、しっかりチェックしていきましょう。
最低賃金
フランスの最低賃金(時給)は、額面で11,52ユーロ(約1830円)、手取りで9,11 ユーロ(約1447円)です。
2023年5月に、フランス国内の一律最低賃金(SMIC)が2.2%引き上げられ、週35時間働いた場合、額面1747,20ユーロ(約27万7580円)、手取り1383,08ユーロ(約21万9749円)となりました。
2023年度の日本の平均時給は1,004円、東京都の最低賃金は1,113円なので、フランスの方が高いことがわかります。
平均初任給
企業や職種で変わりますが、フランスの平均初任給は手取りで1,637ユーロ(約26万円)です。
日本の大卒初任給は232,500円ですので、そこまで大きな差はないですね。
日本も学歴社会と言われ、昇進のスピードに差があったりしますが、フランス社会はもっと極端です。
グランゼコールという高偏差値学校卒だと、いきなり管理職からスタートすることもあります。
管理職の平均月収は4,141ユーロ(約65万円)、中間管理職だと2,271ユーロ(約36万円)という報告があり、学歴を重視している点が伺えますね。
平均所得
国立統計経済研究所(INSEE)の報告によると、2023年のフランスの平均月給は約2,587ユーロ(約41万1215円)、年間だと39,800ユーロ(約632万3943円)でした。
ただし、フランスの平均給与は働く会社の規模や学歴などによって大きく異なります。
たとえば、従業員数が10人未満の企業だと2023年月額平均2,439ユーロ(約38万7540円)に対し、従業員500人の企業は平均3,376ユーロ(約53万6400円)という結果がでています。
日本の一般労働者の平均月収は30万7,400円なので、最低時給も含め、フランスの平均所得が高いことがわかりますね。
参考記事:Salaire moyen en France 2023 (brut et net) par secteur et par région
参考記事:厚生労働省|令和3年賃金構造基本統計調査
工夫次第で豊かなフランス生活を満喫できる!
今回はフランスでのリアルな1ヶ月の生活費を解説しました。
フランスは物価が高いイメージが強いかもしれませんが、フランスの方が安いモノやサービスもたくさんあります。
日本で準備できるものは100円ショップで揃えたりと節約をしながら、現地での観光やグルメ、ファッションなどフランス文化を楽しみましょう!
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